これはいくらですって値段が付けられている、時給換算、私の時間にも仕事では値段がつく、十分が二百二十円、安いのか高いのか、わたしの十分はジュース二本分、あなたの十分はいくらなんだろうかと考える瞬間は機械
自分の時間を売れば生きていける、そう悟った時点で君は大人だ、子どもは時間を遊びに使う、淘汰されていく自分の体が自分の所有物ではなくなっていく瞬間わたしは透明に自殺する、社畜だという姿はロボット、感情がなければいいのに、仕事なんてなければいいのに、人権の主張が人権を殺しかける、値段のつくわたしの時間の価値は何と等しいのだろうか
縋らないと生きていけない、それは当たり前の事じゃない、完成されすぎている人間ばかり目につく、不完成な僕は下を向きながら白線の外側をいつも歩いている、白線の上を歩きたい、思考している時間にも価値があるのなら僕は人間になれるだろうか