そして季節は夏になった
止まることを知った
諦めることを知った
そして季節は夏になった
新しい服に袖を通す
青空のもと背伸びをする
今年もティアードワンピースの
可愛さがよく分からない
テレビや新聞に映る人々が
変わってゆくことにも気づかない
新しく出来た駅の校舎で
令和になっても絶対彼女をきいている
絶対女の子がいいな
絶対女の子がいいな
絶対女の子がいいな
絶対女の子がいいな
心の中で繰り返して私は女の子で
いいのだろうかとふと考える
気づけばもうきみは
お母さんになってしまった
きみの姿を思い出すと
わたしは涙もろくなる
喉がやけるような
胃がやけるような
突き動かされる衝動と
ロマンチックな全てを
またきみと始められるだろうか
またきみと出会えるだろうか
またきみと笑えるだろうか
またきみと歌えるだろうか
季節が背中を押している